日本自律訓練学会第44回大会を、2021年10月8日(金)~同年10月10日(日)に、昨年度大会に引き続いてWeb形式で開催することになりました。大会本部は武庫川女子大学(兵庫県西宮市)に置く予定で準備を進めております。コロナ禍が続く中、学会や研修会もWeb形式を取り入れることが多くなってまいりました。
今年の大会テーマはこうした学術界の動きと世の中の現状に鑑み『Withコロナ・Postコロナを見据えた自律訓練法の展開と可能性』としました。この2年間で私たちの生活の仕方も臨床や研究の在り方―自律訓練法も例外ではありませんが―もこのような現状に応じて大きく変わることが求められてきています。時間が過去から未来へ向けて流れていくことを考えますと、コロナ禍でのWeb学会となることは、自律訓練法の80余年にわたる先人の知恵を大切にしながらも、新しい実践と研究の在り方を工夫するよう私たちが問われているのではないかとも考えられます。これを次なるステップの機会ととらえ、遠隔での自律訓練法指導や研究の可能性についても考えていくことができれば幸いです。
Web開催には物理的な場を共有できない難しさともどかしさはありますが、場所を問わずに参加いただけること、発表・報告が時間とともに流れ去らないといった利点があることを昨年度の学術大会から学ぶことができたために、Web開催の利点を最大限活かしたプログラムを計画しております。
どこからでも参加できるという利点を生かして、まとまった時間がとれずにこれまでご参加・ご発表の機会の少なかった例えば教育現場等で自律訓練法を活用されている先生方、一般企業等で働く人に指導されておられる先生方、医療現場等で指導しておられる先生方といったいわゆる実務者の方、そして自律訓練法に関心を持ち始めた学生の皆様や大学の授業の中で学生さんに指導しておられる先生方のご参加もお待ちしております。臨床実践だけでなく研究実践も含めた多様な「実践の知」を学び合い、この先の課題解決に自律訓練法がどのように貢献するのか発見出来るようにと念じております。当日は多くの皆様のご参加を心よりお待ちしております。
日本自律訓練学会 第44回大会
大会長:佐藤安子 (武庫川女子大学 文学部 心理・社会福祉学科)